こちら孤島のまどよりお便りします

円野まどの恥の多い日々の記録

日々の詰め合わせ十三号

〒 みなさま

おはようございます。円野まどです。

突然ですがみなさんは「萩の月」というお菓子を知っていますか?

私はまだ食べたことがなくてとてもとてもとても美味しいと聞いていて、今すごく仙台に行きたい気持ちです・・・。ずんだも好きだし、なんて素晴らしいところなんだ・・・。

体調を崩している間、萩の月の画像を検索して味を想像するという母が聞いたら情けなくて泣くようなことに結構な時間を使ってしまいましたが私は元気です・・・!!

ということで日々の詰め合わせ、もう13号になります。

いつも読んでくださる方、本当に本当にありがとうございます。

 

 

 

 

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*電話

夜。多分神田あたりのコンビニで携帯電話を見ると母から何度も着信がきていた。

迷ったけれどかけなおして他愛もない話をした。

夜中だから少し声をひそめてケラケラ笑いながら最近の話題を交換する。

21時を過ぎていたけどたくさんの人とすれ違った。

そのまま十数分電話をしながら駅に向かって歩く。

「じゃあ家に帰るまで充電もたせたいから切ろうかな、ごめんね。」

と一言謝って電話を切ろうとした時母が言った。

「うん、いいの。なんだかあなたのことが急に気になってかけたけど、元気でよかったわ。」

通話が終わった時ちょうど壁面が鏡のようになっているビルの前に居た。

思わず顔を確認する。

さっき泣いた涙のあとがまだ頬に残っていて慌ててぬぐった。

母にはこういうことがよくある。

いつも「なんとなく」気になるのだという。

どうやって分かるのだろう。私もいつか、分かるようになるのかな。

 

 

*推定小学生男子

晴れた日に散歩でもしようかと家を出た。

買ったばかりのサンダルに履き替えたけれど、陽が強くて日焼けが少し心配になった。

進行方向から元気な声がする。こどもだ。

自転車に乗った男の子3人が何やら顔をつき合わせて会話しているのだ。

年齢は小学校低~中学年くらいだろうか、私と違って太陽の度合いなんか気にせずみんなTシャツの袖までまくりあげている。

紫外線なんてどーっでもいいって感じがなんだかうらやましいし、格好いい。

少年達がペダルをこいで進みだすとその後ろを走って付いていく男の子が1人見えた。

彼らは4人組だったのだ。

(あの子、自転車がないのかな)

そんなことを思っていると、3人のうちの1人が隊列を外れる。

そして少し道を戻った所にあるテニスコートの前で自転車を止めた。

引き返したことで彼と私の距離が縮まる。

その子は自動販売機で飲み物を買って「これっ!」と自転車がない子に手渡す。

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走って付いていった子は汗だくでお礼を言った。

「ごめん、俺、今100円しかなくって。」

さらにそう続ける。「ぜんぜん、ありがとう」という会話が続く。

その時私はもう彼らに追いついていて、今度は追い抜こうとしていた。

(コート裏の自動販売機は 缶ジュースなら100円だもんね。思い出して戻ったんだね、優しいね)

心の中でそう呟いたのも束の間、彼は自転車に再度またがり

「じゃあそれ飲んで頑張ってついてきてね!!」

と笑顔で告げると颯爽と自転車を飛ばして去っていく。

残された男の子はグイッと一気にジュースを飲み干して、気合をいれた声を出した後また走り出す。

自転車を交代に乗ろうとかそういう申し出はない。

彼らの間にそんな見せ掛けの代償行為はないのだ・・・。

あくまで1人1人に課せられた人生を応援するのみ、生きるのは自分で、他者は横から応援することしかできない。小学生といえどそれが彼らの掟・・・。

みたいなことを妄想しつつ脳内ナレーションすると笑えてきた。

厳しさと優しさ、アメとムチ、そんな言葉が脳裏によぎったがあれはきっと優しさ。

うん、きっと、優しさ。

なんだか、ものすごく心がほぐれた瞬間だった。

こどもが大まじめにやっていることは、だいたい美しい。

 

*推定小学生男子2

だいぶ前のお話。

アイちゃんと一緒に駅へ向かっている時のこと。

数メートルくらい前に下を向いてあるく赤いランドセルの女の子がいて

その後ろを男の子が一人。

男の子は自転車に乗っているけれど、女の子の進行速度に合わせているように見えた。

「なーお前なんでいつもひとりなのー?ぼっちすぎじゃない?」

からかいの声があがって、私とアイちゃんは顔を見合わせた。

大人になってから見る子供同士のこういういじりみたいのってすごく胸が痛い。

彼らはそういう摩擦を通して様々なことを考えたり学んだりするって分かっていても、目の当たりにすると何だか喉がキュッとなるのだ。

私たちは大きな公園に添った道を歩いてたのだけど彼らもその先にある駅をめざしてるようで進行方向が一緒だった。

大人の足だから、どんどん小さな彼らとの距離が詰まる。

「なーなー、お前なんでいつもひとりなのってば。」

容赦ない声が近くなる。

女の子は黙って俯き、手を握りしめている。

ああこういう時、私たちは彼らの世界に行って何も出来ない。出来る事がない。

でも、何とかしてあげたいようなそんな見当違いのお節介心でヤキモキしてると

「なーお前なんでしゃべらねえの、もー。」

と先ほどとは違うトーンの下がった声になった。

「俺が代わりに言ってやろうか?黙ってるからやられるんだよ!」

話の前後は見えないけれど、それは心配しているように聞こえた。

女の子にもそう感じられたのかもしれない。

その時彼女は顔をあげて、彼を見た。彼も彼女を見る。

「って俺は思う、ん、ですけどねっ」

とちょっとふざけていると見せかけて緊張した感じで(大人のゲスなまなざしで見ました)S字を描くようにくねくねと自転車を走行させて行ってしまった。

残された私とアイちゃんはなんていうかなんていうかもう・・・!

キャー!となりました。

私達はもう二度と10代に戻れないんだけど、変わりに妄想という新しい武器を得ていることを実感した瞬間でしたね。

彼らの甘酸っぱい日常をすさまじく下世話に想像して、大盛り上がり。

ちょっとーあの男の子、あの子の事好きなんじゃないの!みたいな、そういうけがれた目線でニヤニヤが止まらない。

最初に書いたとおり、これは結構前のお話。

自信なさそうに歩いてた女の子を思い出す。

誰かが気にかけている気持ちが届いて、元気でいるといいな。

どんなかなしいこともそうやって最後はめでたしめでたしとなって、全部の辻褄が幸せに合うような、そういう世界でありますように。

 

*ちょろい女

少し前にしゃんと久々にしっかりずっしり喧嘩をした。

私は親しい人に怒っていられるのはもって一日くらいで怒りという感情を継続することができない。出来るだけ毎日へらへらしていたい性分なのだ。

しかし、「それでは示しがつかないのでは?」という意見を聞いてなるほどと思った。

そしてこれからはことの重大さによってふさわしい圧力のある態度にしようと考えた。だから「明日出かけようよ、○○に行こう」と誘われた時、興味なさそうな、やる気なさそうな、そんな素っ気無い返事をしてみる。冷たさを試みる。

そう、私だってやれば出来る。大人のポーズで怒ることもできるのだ。

今度こそ、わしは怒っているぞなもし・・・と謎の日本語を脳裏に浮かばせていると笑いそうになるけれどグッと堪える。この脳はなかなかシリアスさに欠けている。

しかしターゲットからはこの様な誘い文句が出た。

 

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「美味しいお弁当出るけどどうする?」

「行く」

自動的に口が動いていた。

ちょろい。われながらちょろい。

美味しいものを逃したくない、ごめんなさい、シリアスごめんなさい。

プライドはいずこに。

私は怒り続けることができない。

 

帰り道。喧嘩もすっかり忘れて笑いながら話していると、ごめんねと彼が呟いた。

 

相手が嫌いじゃないのにする喧嘩の贅沢さを考える。

私たちは自分に残された時間を知らないんだなと改めて思う。

こんな他愛もないことに時間を使ってしまえる今にひそかな感謝をした。

それから私こそごめんねと伝えた後、その時浮んだ最高のおやつを買ってもらった。

 

 

*あとがき

前半に落ち込んでいたようなことを書いたのですが今はとっても元気です(`・v・´)!

五月ももうすぐ終わりますね。何回目の五月だったでしょうか。

私はたくさん休んだので今週は書きたいことがたくさんありました( ´ヮ` )

そうだ、書きそびれたのですが週に一回くらい大判焼きを買っています。

大判焼きって美味しいですよね。地方によって色々な呼び名がありますが、皆さんの地域では何と呼びますでしょうか。

あんもクリームも好きなのですが、白あんも好きです、栗あんを扱っている所も多くて最近すごくどれにしようか迷います。

 

うまくいえないのですが、生活はすごいなって思います。

大判焼き買って公園で食べながらお喋りするだけなのに、自分の中にある嫌な気持ちは残らずなくなってしまって、がんばるぞ!と思うのです。

ちなみに、その時はクリームにしました・・・!

皆さんのお好きなあん・・・?中身?具?も教えていただけたら嬉しいです( ´ヮ` )!

ツイッターにも書きましたがいつもあたたかいお言葉をありがとうございます。

すごく感謝しています、そして「ああ、御礼伝えたい。でもお手間かけちゃうかな?」とかわたわたしていて、そのまま言えなくなってしまいますが本当に励ましていただいています。みなさんと私によい週末でありますように!

 

 

 

それではまたお便りいたします( ´ヮ` )

円野まど

 

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