こちら孤島のまどよりお便りします

円野まどの恥の多い日々の記録

麻布の夜

 

〒みなさま

 

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 目が覚めたら、起こす時殴られたのかな?というくらい頭が痛かったけれどとにもかくにも麻布に行かなくては。家から近いと油断してぎりぎりになってしまう。

それにしても頭が痛い。薬を二錠飲んで、キッチンの椅子にすがりつきながら薬が効くまで待機。ほんとに頭が痛い。

昨日思い出したくないこと(恥の多い生涯なのでたくさんあります)を思い出したせいかもしれない、とにかく最近夜が長くて、あんまり眠れない。眠れない時は起きててしまう派で、そのうち眠気がたまりにたまっていつか簡単に寝れるだろうと思っていたのにもう10日くらいあんまり眠らなくても平気なままだ。

ちょっとした焦りがある。もうすぐ何かが終ってしまうような、感じがして不安になっている。多分12月で、この季節は好きだけど、一年があっという間だとも感じるから。時間がすぎるのが早くて悩んでる暇もないけど、悩まないでいられるほどのことでもない、元気がでない。でもあまり眠れないぶん痩せる手間は省けたなあと思った。

 

私は虚弱体質で、何度も病院に運ばれた。加えて、不注意なので事故にもあいやすかった。これは血が多く出る部位を浅く怪我することが多かったので、問題はそんなに無かった。ただお母さんが泣いていたのでかわいそうだった。

というような事を思い出しつつ六本木のビル群を抜けて歩く、予約に遅刻しそう。

ヒルズのまわりがライトアップされていて、多くの人が足を止めつつ見ていた。いつの間に建ったかわからないビルを見つけた。この辺りはもともとはホテルを営業していた、というビルがあちこちにある。私が今日寄ったビルも、まだ503号室とか、部屋の表示がそのままだ。新しいように見えるビルも外壁を直して、再営業したのかもしれない。

何歳の頃に戻れるならすっきり生きなおせるのだろう。

人生はあっという間な気がして怖い。

昨日昔読んだ漫画をもう一度読む機会があって、その漫画が出た頃のことを思い出していた。

今以上に適当に生きていて、思い返してみるとよく危ない事に巻き込まれなかったなと思うこともたくさんある。

六本木とか麻布とかは毎日にぎやかで楽しそう。大きなホテルがあるところに一度住むのも良かったのかもしれないなあ、もうすぐ緑の多いところに引っ越すかもしれないんだねと話しながら歩いた。生活は落ち着いていくし、もう加速しないのかなと思ったり、そんなわけはないと思ったりの繰り返し。落ち着きたくないわけじゃない、けど落ち着きたいわけでもない。

楽しくやりたい。それは別に、例えば家庭を持っても飲み歩きたいとかそういう種類のことではなくて、何をしても楽しんでいたい。

毎日毎日古くなっていく とも言えるし 毎日毎日 積み重ねて厚みがでるとも言える。時間の経過がもたらすものが私を増やすのか減らすのかはわからない。

知らない人がたくさん夜中まで歩いてて明るいからこのあたりは好きだ。

私は人が苦手だけど、いつでも私からそこまで遠くじゃない場所で光って、幸せでいてほしいなと思った。

毎日私は年を取っていく。このままでいられることは何もないのかもしれないけど、じゃあどうしたらいいのかすぐに決められない。だから生活のにおいがしない街にいると少しだけ落ち着く時がある。時間が存在しないように思えるから。

帰り道買ったぶどうの炭酸ガスいりジュースが美味しい。

頭痛が消える。

高校生だったときのわたしが見ていたものと違いすぎる。

もっと年をとったら、今の私が見るものとも変わるのかな。

じゃあたくさん書き残しておきたい。

あとでくだらないことが好きだったと笑うことがあってもいいから。

私はあんがい前の自分のことを忘れてしまう。

思い出した。少し前の私は麻布のことを詰まらない街だと思っていた。

見るものがないとしゃんと笑いながら色んな建物の横道を通ってやばそうな人を見かけて驚いたり、ミッドタウンのそばにあるブランコを私が思い切りこいで撮った写真の顔がこのうえもないぶさいくで今でも見返して笑える。

こんな街つまらないねと言いながら近くてスタバでゆっくりできるから始発までコーヒーと本を読んで過ごした。

どう見ても街が気に入ってはまってるのに、つまんないという事自体に満たされていてそれがすごく、ばかげていて懐かしい。

今もばかだけど、もっとばかだったころの事を懐かしんだり感傷的になるときが増えたので私はやっぱり年をとったんだと思う。

ミッドタウンに入るときに階段をのぼると、東京タワーがきれいでこれだけは最初からずっとすきだったなって思ってた。

ぜんぶはかない。なんでもはかなすぎる。

かんべんしてほしいくらい一瞬。

こういう切なくなるのは疲れるので、私の世界にあるものが頑強で健康でありますように。悲しい事もたまにあったほうがいいとかいうひとがいるけど、悲しいことがなくてもやさしさを覚えられるようになるようがんばるから、悲しい事なんてなくていい。

ないほうがいい。

詰まらないことばかり書いてごめんなさい。

明日もよい天気になりますように。あなたが元気でありますように。

またお便りいたします。